当社ではオーバーホール、一般修理にかかわらず下記に分類される電解コンデンサー(通称:ケミコン)については、積極的に交換実施しています。
- 四級塩ケミコン
第四級アルキルアンモニウム塩(通称:四級塩)を使用するケミコンは1987年以降に製造された機器に使用されています。強アルカリ性で毒性も強く、液漏れすると周辺の基板や部品を痛め、放置すると広範囲に腐食が広がるばかりか、回路をショートさせ電気的故障を誘発、破裂すると修理自体が困難になる場合もございます。特に熱源近くに設置されている当該ケミコンは破裂リスクが極めて高く、熱源から離れていても内部シールドを溶かして漏れ出てくるため、機器の使用頻度にかかわらず自然劣化が進行します。これらに該当する機器で製造から20年以上経過しているものついては、ケミコンの破裂液漏れリスクが急激に高まります。
- SMDアルミ電解コンデンサー
表面実装アルミ電解コンデンサー(通称:SMDケミコン)の耐用年数は10年未満です。90年代以降は集積回路の小型化が進み、個別部品もサーフェースマウント(表面実装)タイプのチップ部品が多用されるようになりました。これに合わせてケミコンも旧来のラジアルタイプから表面実装タイプへと移行しました。このSMDタイプのケミコンにも四塩級が使われています。耐用年数はラジアルタイプよりも短く10年程度と言われています。アマチュア無線機は10年以上使用されているものが殆どですが、民生品のライフサイクルは5年〜8年程度で設計されており、何十年という使用期間はそもそも想定されていません。
- 1980年代以前に製造されたケミコン
古いケミコンは比較的に長持ちする傾向がありますが、製造方法の未熟達にともなう物理的劣化が進んでいる可能性があります。特に真空管回路に多用されている高圧ブロックコンデンサーの破裂事故の報告が多く寄せられています。負荷時プレート電圧が無負荷時の8割未満に降下する場合は非常に危険な状態と言えます。また、70年代に製造された松下製ケミコンについては容量に関係無く注意が必要です。
これらのコンデンサーは一見して正常性を確認することは困難です。また、闇雲に全数交換を実施することは、(オーバーホールを除き)合理的ではありません。当社では蓄積された経験から、代表的な部品のサンプリング(抜き打ち)検査を実施し、物理的な液漏れ確認の他、±20%以上の容量変化が認められたケミコン類については、同一個体内で使用される同一メーカー製部品を予防の観点から積極的に交換実施しています。
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