無線機 受信機 無線周辺機器の オーバーホール・レストアについて
真空管機は原則オーバーホールから
一般的に製造から10年を超える家電・電子機器は通称ケミコンと呼ばれる「電解コンデンサー」の劣化が著しくなると言われています。また、半導体についても製造後30年頃から雑音係数が上昇する傾向にあり、本来の性能が発揮できなくなります。これら部品の劣化に加え、半田内部に貯まった水分が腐食を誘発しスルーホール陥没、クラックなどが発生、機器に不具合が発生しやすくなります。これらは使用頻度や保管状況に関係無く進行しますため防ぎようがございません。高湿度環境や沿岸地域で保管された機器は、基板を含めた劣化進行が顕著になる傾向がございます。特に製造後40年を超え、回路が高電圧となる真空管機は、一箇所の故障が“漏電・火災・破裂”に繫がる恐れがあり、メンテナンス作業中はそのリスクが最も高まります。その為、過去にオーバーホールを実施していない真空管機については、オーバーホール施工後にこれらのリスクを排除したうえで作業させて頂いております。個別の故障箇所修理についてはオーバーホール実施後に作業します。また、真空管機以外の製品につきましてもオーバーホール作業をお受けしています。
レストアとは
オーバーホール及び、個別故障箇所の修理に加え、内外部の錆取り、再塗装(鈑金)、フロントパネルの復元作業を含めた作業を「レストア」と称しております。FT-101のフロントフィルムの再形成なども行っています。レストアにつきましては、一部の真空管機に限定させて頂いております。詳しくはお問い合わせ下さい。
FT-101ES フルレストア 事例
オーバーホール施工費用
ご予算“上限なし”でお申し込みが必要ですが、10万円を超える費用が予想される案件については、施工前に概算御見積をご呈示しています。即ちご予算青天井で作業を進めるようなことはございません。機器によって作業内容が異なりますが、小型・中型機で工数4.0〜5.0程度、大型・特大機で工数4.5〜7.0程度、真空管機で工数4.0〜12.0程度を見込みます。想定工数に差があるのは機器のサイズや構成によって交換部品点数や分解組立の手間が異なる為です。また、施工後に重大な故障が見付かる事例もございます。施工範囲が限られる一般修理と異なり、ご予算制限を掛けてしまいますと完了しないまま作業が止まってしまう恐れがあり、常識的な範囲で概算御見積を超える場合(概算御見積の15%以内の変動)については、そのまま作業させて頂いております。概算御見積に対して大幅な費用増加が生じる可能性がある場合には、都度ご相談させて頂いております。
オーバーホール・レストア済み機器の修理
弊社でオーバーホール・レストアを実施させて頂いた真空管機については、次回入場時以降は一般修理(単一または複数箇所)としてお受け致します。オーバーホール・レストアを施工後20年程度経過しましたら、再施工をお奨めします。
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